今回から、勝てるFXトレーダーになるための「重要な内容」に入っていく。
インジケータ云々、手法云々の局所的なことではなく、「値動きの意味」「環境認識」という大局的な内容を解説する。
お手軽なことをやっていても永久に専業トレーダーレベル(勝ち組)にはなれない、ということは以前書いた。ぜひ相場の本質の一端を学んでほしい。
エリオット波動、フィボナッチ、移動平均線、その他。これまで学んだものを全部「ひっくるめて」
これまで解説したFXのツールはいろいろあるが、それらをまだ読んでいない(もしくは動画を見ていない)場合は、まずそちらの復習をしないと意味がわからなくなる。
とりあえずエリオット波動だけでも確認しておくと良い。
FXのプロが使うツールをこれまで紹介してきた。
それら1つ1つが大事なのではなく、大事なのはそれらを「ひっくるめて」扱うということ。
それが難しい。僕がFXの独学をお勧めしていない理由も、それ。
このことについては僕がやっているFX勉強会のサイトにも書いた。
勝てないFXトレーダーの傾向、こういうのがあると思う
「相場はレンジが8割、トレンドが2割」とよく言われる。
世の中のFXトレーダー、FX本の著者、FXで勝ててないアフィリエイターなど、様々な人が言う。
確かに相場にはレンジ(横ばいでよくわからない部分)は多い。
でも、こんな言葉を知っていても実際のトレードには1ミリも役に立たない。1円も儲からない。
なんで僕がこの話をしているのかと言うと、「レンジが8割、トレンドが2割」の話から「FXで勝てない人の傾向」が見えてくるから。
「相場はレンジが8割、トレンドが2割だよ」と聞いた大抵の素人トレーダーは、次のような行動をする。
- 楽に1つのことだけやる
- 機械的なルールでやろうとする
FXで勝てない人というのは、とにかく「怠け者」。一生懸命に試行錯誤しようとしない。「できれば楽に儲けたい」と考える。
だから、「レンジが8割だったらレンジのことだけ学べばいいじゃん!」「めんどくさいからトレンド手法は無視無視!」となる。
トラリピなんかをやりたがる人が、これ。
たまたまレンジ相場のときは大きな利益が出る。何もモノ考えてなくても機械的(という名の「適当」)にやっていれば利益が出る。
で、いつか来るトレンド相場で一気に利益を吐き出す。
モノを考えない怠け者は、FXなんかやっちゃダメ(危ないので)。
機械的ルールが好きなら、仕事内容がマニュアル化されてるコンビニのバイトでもやってりゃいい。
「FXレンジ戦略」の例を見せる
レンジ戦略は「いかにして早く気づくか」

ポンド円1時間足の例。
画像の枠囲みの部分は「レンジ」だが、それは「出来上がったチャートを後から見ると」レンジだとわかる。
それでは意味がない。
よって、いかにして途中でレンジ相場であると見抜いて、レンジ戦略に持ち込むかが大切。
4時間足での環境認識(エリオット波動)
4時間足の、もっと大きな視点で相場を見る。

エリオット波動が5波まで終了している局面。
上昇トレンドが終わったから「はい、こっからすぐに下降でーす!」みたいな機械的に切り替わる相場はあり得ない(確率的にあまり無い)。
大きな上昇トレンド(1波~5波)が終わった後で、すぐに大きな下降トレンドの局面に入るかといえば、そうではなく、

- もう一度高値を試す
- レンジ・揉み合いを挟む
という動きになりやすい。(「なりやすい」という確率の話をしている。絶対ではない。)
ここまでが、環境認識の第1点目。
1時間足での環境認識(値動きの意味を見る)

下降トレンドで下げてきた。なので、下降の戻し(1とか2)で売る、というのは正しい。
しかし時間が経っても落ちない。
それどころか、小さな下降の高値100%まで戻してしまった。(青の矢印)
このへんでトレーダーは「あれ?」と思う。
さらに200MAまでの急上昇があった。
この2つの「証拠」からわかるのは、「全体的には下降相場なんだけれど、直前で買いが強くなってきてるぞ?」ということ。
200MAで売るのは良い。また、その直後の「だろう買い」NG。
これらは以前解説した。
200MA直後の揉み合いで買うのはNG。
今後、200MAから落ちていくのであれば、それは自然な流れ。200MAまでの戻しがあり下降トレンド継続ということ。
レンジ内部へ

「ここ」は「様子見」。
下げていくのなら、また戻しで売れば良い。上昇するのなら様子見継続。
そして様子を見ていると、上昇していった。
そもそも、この相場は4時間足では「上昇トレンドが終わったばかりの局面」という環境認識だった。
また、1時間足では
- 落ちるべき所から落ちない
- 直前で200MAまで急上昇したのに、また100%戻されてしまった
- またそこから上昇した
という「わけのわからない状況」。
ここで、その後の相場の予測はつく。相場がどこに行ったら何をすれば良いかがわかる。つまり、直近高値まで来たら「売る」という選択。
レンジ相場でトレンド戦略を使うと死ぬ
レンジ戦略は、端的に言うと次の3つ。
- 下から買う
- 上から売る
- 真ん中では「余計なことをしない」

これまでのブログ記事やyoutube動画では、トレンド戦略の解説をしてきた。
つまり「上昇・下降トレンドの戻しで買う・売る」ということ。
それをレンジ相場で適用すると、当然損失となる。

僕のFX勉強会の参加者の具体的なトレードポイント
実際のトレード報告(売り)


レンジの高値で売ろうと狙っていて、5分足の天辺で売り、もしくはそこからの下げを確認して戻しで売り。
トレンドラインを引いて買いを待つ
レンジかな?と予測していた相場がレンジの動きをしてきたのを見て確信に変わる。
だから、売りだけ取れて、そこでボケ~っとしていてもダメ。
直前で安値が出来たということは、その点を使ってトレンドラインが引ける。
トレンドラインにも引き方がある。後でブログやyoutube動画で説明するが、今は適当めに引く。

4時間足や1時間足で環境認識をし、その後の値動きで「レンジ相場である」と判断したはず。
よって、下側に引いたトレンドラインで止まったのを確認して買えば良い。ただそれだけ。
実際のトレード報告(買い)


以前解説したフィボナッチ・エクスパンションの所でも同じようなトレードがあった。
1時間足のポイントとなる所から、5分足で上昇してきたのを確認して買う。
レンジ相場なんて、最初からわかる人などいない
リアルタイムで相場を見ていて、「はい、ここからレンジですよ~」なんて最初からわかる(予測できる)人などいない。僕にも不可能。
ネット上にはそういう胡散臭い人が結構いる。なぜか未来が見えちゃう人。
そういう人は詐欺師なので早々に縁を切るべき。
前回の解説でも言ったが、大事なのはインジケータや表面的な手法云々ではない。
大事なのは「値動きを見て」「値動きの意味を考えること」。
それをするから相場が読み解ける。
万年素人トレーダーは総じて怠け者だから、そういう細かな作業をしない。思考しない。努力しない。だから万年素人トレーダーで終わる。
再度言うが、怠け者はFXなんてやっちゃダメ。相場に殺される前にコンビニもバイトに転向すること。